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ヘルスケア

意外と知らない「トースト肌症候群」

燃料代の高騰で、この冬、エコな湯たんぽが人気です。ポカポカと心地よくて、ついつい長時間使ってしまいます。また、寒い時だけでなく、生理痛や胃痛、腰痛の改善にも効果的です。

でも、心地よい温度であっても長時間ずっと同じ場所をあたためるのは実は危険。皮膚トラブルの原因となるのです。皮膚科医は湯たんぽなどの長時間使用で起こる網目状の湿疹「トースト肌症候群」への注意を呼びかけています。

 

 
 
 
 
 
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Ein Beitrag geteilt von Brooke Clarke 💫 Endo Awareness (@liverc0ke)

トースト肌症候群とは?

トースト肌症候群とは、湯たんぽや電気ストーブ、膝に乗せたノートパソコンなど、熱性ヤケドするほど熱くない熱源に長時間さらされることで起こる低温やけどの一種。特徴は赤茶色のまだら模様。なるほどトーストのようですね。

この現象が起きたかどうかは、皮膚の変化から判断するしかありません。非常に増えている現象ですが、まだこの症状に関する研究はわずかしかありません。しかし、専門家は以下のような機序だと想定しています。まず熱によって血管が拡張し、皮膚が赤くなります。やがて血管が傷つくと、赤血球が漏れ出します。その分解物が皮膚に沈着し、皮膚の変色を引き起こすのです。

Toasted-Skin-Syndrom: Hautprobleme durch Wärmflasche.
Regelmäßige, intensive Wärme kann zu einem rotbräunlichen Netzmuster auf der Haut führen.
©Pixabay/OpenClipart-Vectors

慢性化すると怖い

トースト肌症候群はかゆみも痛みもなく、他に何も症状を伴わないため、多くの人が気がつかずに湯たんぽを使い続けてしまいます。でも、症状が慢性化して悪化すると、かゆみが出たり、肌が黒ずんで変色が戻らなくなったり、火傷のような状態になることもあるのです。

皮膚科医によると、トースト肌症候群に対する特別な治療法はありません。皮膚に赤茶色の網目模様を発見した場合は、熱源からすぐに離れ、皮膚科医に相談することをお勧めします。

Wärmflasche richtig benutzen und die Haut kontrollieren: Mit diesen Tipps beugst du dem Toasted-Skin-Syndrom vor.
©GettyImages

肌のトラブルはこうして防ぐ

トースト肌症候群を避けるには予防が重要。つまり高温に直接さらされる時間を減らせばいいのです。しかし、どの程度の時間、温度が適切なのかについては、専門家もまだよくわかっていないようです。

一般的に、湯たんぽを時々使う程度なら、慢性的な皮膚トラブルを引き起こす心配はありません。熱めの湯たんぽを抱えて寝てしまうことが多い人や、電気あんかやヒートパッチを常用している方、ノートパソコンを太ももの上に置いて長時間作業している方は、定期的に肌の状態をチェックすることをおすすめします。また、湯たんぽは就寝前にふとんを温めるのに使い、体に触れないように使うとさらに安心です。

湯たんぽの正しい使い方

湯たんぽを使用したり、お湯を入れたりする際には、いくつかの注意点があります。

  1. 湯たんぽに沸騰したお湯を入れないこと。蒸気が膨張し、湯たんぽが破裂することがあります。
  2. 大人の場合は60℃以下、子供の場合は40℃以下のお湯にしてください。
  3. 湯たんぽを直接肌に当てないでください。専用のカバーやタオルを巻くことで、火傷やトースト肌症候群を予防することができます。
Mini Hot Water Bottle

寒い冬はぬくぬく過ごしたいものですが、体を温める器具を使う時は十分に注意して、お肌も守ってあげましょう。

出典:web, ndr
プレビュー画像:©Instagram/liverc0ke ©Pixabay/OpenClipart-Vectors