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料理のヒント

パサつかずジューシー!塩水を使えば鶏胸肉がふっくら柔らかくなる

低カロリーでお財布に優しく、節約やダイエット時に嬉しい「鶏胸肉」。でもその難点は、鶏もも肉に比べてジューシーさに欠けるということ。鶏もも肉やサシが入った和牛や豚バラに加えて脂質が少ないため、料理するとパサつきがちです。

そんな鶏胸肉をしっとり柔らかくしてくれる方法があるのをご存知でしょうか。それはブライニングと呼ばれる方法で、使用するのは水と塩のみ。ブライニングの方法は以下の通り。

<鶏胸肉のブライニング>

用意するもの:
– 水 1000ml
– 塩 30g
– 鶏胸肉 1枚

水の量に対し、塩分が3%になるようにしてください。ただし、あとでソースや塩をかけて食べる時は約1%になるよう調整をしてください。

方法:
ジップロックや保存容器に水と塩を混ぜたブライン液を入れ、そこに皮を取り除いた鶏胸肉を冷蔵庫で2時間漬け込みます。
できれば筋切りをするかフォークで穴を開けておいたりするとよりスムーズです。料理の際に水分を拭き取ってください。
(料理によっては、香味野菜を入れてもOK。和食ならショウガのスライス、洋食ならスライスニンニクやネギなどを入れると、肉をやわらかくしながらも風味漬けと臭み取りをすることができます)

鶏胸肉をしっとりと柔らかくしてくれるブライニング、その仕組みは塩と肉を水につけた時に発生する浸透圧によるもの。

には、タンパク質を溶かす効果と固める効果があり、溶かす効果には筋繊維を溶かしてゆるませる働きがあります。ゆるんだ筋繊維に多くの水分を移動させることで水分量が増えて肉が柔らかくなります。

また肉を食塩水に漬けると、肉に浸透圧がかかります。浸透圧とは濃度の違う水が隣り合うと濃度を一定にするために、濃度の高い方から低い方へ水分が移動するという仕組みです。特に固い部位の鶏肉は水分が少ないので、水分量を一定にしようという力が働き、食塩水から肉の筋細胞に水分が流れます。

脂質の少ない肉が料理をするとパサついてしまうのは、加熱時に水分が外に出てしまうため。塩水に漬け込むことで、肉の筋繊維が柔らくなり、筋細胞内に水分が吸収されることで、加熱してからも肉の中に水分が残り、ジューシーに仕上げることができるのです。

そして鶏胸肉は低脂質高タンパク質でヘルシーなだけではなく、他にもさまざまな健康や美容にうれしい栄養素が含まれています。

特にタンパク質に含まれる成分には、疲労回復効果やアンチエイジングが期待できる抗酸化作用、ならびに認知症予防にもいいと言われています。

また鶏胸肉はビタミンB6を豊富に含むため、食べたものを効率よく代謝させ痩せやすい体づくりに役立ちダイエットにも◎。

体を健やかに美しく保ってくれる働きのある鶏胸肉、ふっくらジューシーに仕上げてくれるブライニングを利用して日々の料理に取り入れていきたいですね。

プレビュー画像:©︎Pinterest/gnavi.co.jp