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Lifehacks

心理学でいびきを止める!? 今日から使える身近な心理学テクニック10選

心理学では、私たちが自覚できている顕在意識は氷山の一角と言われます。そして、私たちの心の隠された領域、つまり潜在意識が全体の90%以上を占めているとも。つまり、私たちは自分の心でさえほとんど理解していないのです。

でもたとえ人の心が複雑で理解しづらいものであっても、人間全般に共通する心理や行動パターンもあります。それを科学的に解明したものが心理学。ここでは、心理学的に実証された身近な場面で使えるテクニックをご紹介します。

1. イビキを止める

隣で寝ている人がイビキをかいていると、相手に悪気がないと分かっていても、ぐっすり眠れず、イライラするもの。相手のイビキに我慢ができないときは、心理学的なトリックを試してみてください。やり方は簡単。ベッドサイドのテーブルやベッドのフレームをコンコンとノックするだけです。こうすると、誰かがドアをノックしていると眠っている脳に伝わります。眠っている人は目を覚ましませんが、イビキは少しの間止まります。

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2. 聞き上手になる

聞き上手な人って憧れますよね。でも、ただ黙ってうなずいているだけではダメです。相手に何か言われたら、それに関連することについて簡単に答えたり、質問したりして、話を広げましょう。こうすることで、相手の話に興味があり、共感していることを示すことができます。でも、なかには口を挟む隙もないほど自分のことを延々と話す人がいて、そういう場合は話を聞くだけでも忍耐と集中力が必要です。そんなときは、左右の眉毛の中心あたりを見つめていれば、相手の目を見てしっかり聞いているように思われるので、多少空想にふけっても大丈夫です。

Listening

3. 水に流して、気持ちをリセット

「過去のことを水に流す」などと言いますが、実際に身体に水をかけて洗い流すことには、過去の感情をリセットする効果があると心理学者たちは発見しています。ある実験では、被験者に過去の道徳的な行為か非道徳的な行為を記録してもらいました。その後、被験者に手を洗うか、他の楽しい行為のどちらかを選んでもらったところ、罪悪感を感じていた人の多くが手を洗うことを選びました。研究者たちは、手を洗うことで気持ちに区切りがつくのだろうと考えています。

4. 模倣は親近感をうむ

相手の行動を真似ることを「猿真似」などと言いますが、私たち人間も無意識のうちに他人の行動を真似しています。これは、あくび、身体を掻く、座るなどの行動パターンや、微笑みやまばたきなどの細かい動作などによくみられます。この現象は心理学的には「猿」ではなく「カメレオン効果」と呼ばれており、模倣された人は模倣した人に対して良い印象や好感を持つことが知られています。この現象を意図的に利用して、相手のしぐさをさりげなく真似することで、人間関係を円滑に保ったり、親近感を持ってもらうこともできます。

Imitation

5. 呼吸を合わせる

「カメレオン効果」の別の使い方として、近くにいる人がパニック発作を起こしているときなどに、隣で穏やかに息を吸ったり吐いたりするだけで、相手を落ち着かせることができます。相手は無意識にあなたの呼吸に合わせて少しずつリラックスしていきます。ところで、相手に同調するのは呼吸だけではありません。研究者たちは、恋愛中のカップルは一緒にいるときに心拍が一致することを発見しています。

6. 香りで集中力アップ

試験前や宿題など集中して勉強するために、どんなことをしていますか?図書館で勉強する、静かな音楽を流す、コーヒーを飲むなど色々な方法があるでしょうが、心理学的には「香り」がとても有効だと言われています。集中力をアップしたければ、ミントや柑橘系の精油がおすすめです。また同じ香りを嗅ぎながら勉強すると長期的な記憶力がアップするという研究結果もあります。これは香りそのものが記憶力をアップさせるというより、記憶が香りと結びつけられて、思い出しやすくなるのだと考えられています。

Professor Kjell Døving lukter på eterisk olje

7. 期限をつける

「あと◯時間だけ」「あと◯日で期限切れ」などは広告でよく目にしますよね。時間が迫っていると思うと、つい余計な買い物をしてしまう購買者心理をついた作戦です。単純な戦略ですが効果的です。店のセールなどでも、他の人が競争相手となり、商品がなくなる前にとにかく買ってしまおうという気になるもの。でも、皆さんも経験からご承知の通り、時間的プレッシャーのなかでの買い物は、よく考えた末での買い物よりも後悔することが多いもの。どれほどお得な商品でも、短時間での決断を迫られた時は、騙される可能性が高いと判断し、一晩考えることをお勧めします。

8. 洋服の選択

ドイツには「服が人を作る」ということわざがあります。身に着けている服がきちんとしていれば、相手からも敬意と礼儀をもって扱ってもらえるという意味です。日本語でも「馬子にも衣装」と言いますね。心理学的にも多くの研究でこのことが証明されています。たとえば、ある実験で、医師用の白衣を着用したグループは、私服のグループよりも、問題を解くうえで集中力が高く、ミスが少ないことが分かっています。白衣や制服は気持を仕事モードに切り替え、連帯意識を持たせてくれるアイテムなのです。

87/365 So, what'll it be? The usual?

9. ボディランゲージ

衣服だけではありません。無意識にあらわれるしぐさや行動は、あなたの人となりや気分をパワフルに相手に伝えています。相手と仲良くなりたい人は、リラックスして、正面を向いて座るといいでしょう。逆に、腕を組んだり、斜めを向いて足を組んだりするのは、相手に警戒し、批判的だという合図。飲み物は胸の前に持つのではなく、腰の高さに持っていれば、積極的に話がしたいということになります。

10. アドレナリンで恋に落ちる

愛を強制することはできませんが、心理学のテクニックで恋愛成就の可能性を高めることはできます。1974年に行われた「吊り橋実験」は非常に有名です。男性を2つのグループに分け、ひとつは高さ70mの渓谷にかかる吊り橋、もうひとつは安定した特に高くない橋を渡ってもらいます。橋の中央には女性が立っていて、「この実験の詳細を聞きたければ連絡をください」と言って連絡先を渡します。結果、不安定な吊り橋を渡ったグループの男性の多くが女性に連絡をとり、安全な橋を渡ったグループの男性はほとんど連絡をしませんでした。

つまり、スリルを味わったり不安な時にはアドレナリンが分泌され、ドキドキ感を味わいます。このとき、たまたま居合わせた異性がいると、ドキドキ感をその人への恋愛感情と勘違いしてしまうのです。ですから、デートはカフェではなく、遊園地やホラー映画などがオススメです。

cyclone rollercoaster

何気ない日常に心理学的に説明できる事柄がたくさんありますね。知っておくだけで、色々役に立ちそうです。

心理学は心の不思議を解き明かす学問です。相手の気持ちを理解するにも、自分自身と向き合うときにも役に立ちます。心身の健康を保つためには、自分の心に向き合い、自分を受け入れることが大切です。

プレビュー画像:©︎flickr/wheresaddie