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ワクチン接種が進む各国政府が注意喚起 ”ワクチン接種記録”をインターネットに掲載しないで

新型コロナワクチンの接種が各国で進められています。ワクチンにより日常生活を取り戻せるという期待は大きく、接種を受けた人々の喜びもひとしおです。そのため、多くの人が接種証明書の写真をFacebookなどにアップして、友人や親戚とともに喜びたいという衝動に駆られているようです。しかし、各国の保健当局はワクチン接種カードや証明書をネット上に掲載しないように注意を呼びかけています。

これから日本でもワクチン接種が本格化する見込みなので、ワクチン接種記録を公開すべきではない理由について、こちらの記事でご紹介します。

接種記録には重要機密データが含まれている

予防接種カード(下の写真は国際予防接種証明書、通称「イエローカード」)や、接種証明書には個人データや重要な機密データが記載されています。氏名、生年月日、住所、国の識別番号などはもちろん、医師のサインなども記載されているはずです。また、バーコードやQRコードにより接種したワクチンの種類やバッチ番号もわかってしまいます。こうしたデータは、どのような状況下でも機密データとして扱われ、保護されなければなりません。

©Wikipedia/gemeinfrei

データを盗むのは簡単

カードや証明書の写真をFacebookなどにアップロードすると、データは簡単に盗まれてしまいます。盗んだデータから、バッチ番号、関連するスタンプ、医師のサインなどが抜き出され、それを基に接種カードを偽造されてしまう恐れがあるのです。

偽造された接種カードの流通

多くの国が海外渡航の条件に「予防接種記録」を追加する見込みです。そのため、今後ワクチン証明書の需要は高まる一方と考えられており、偽造された接種カードは高額売買されることが予想されます。もちろんこれは違法行為です。さらに、偽造された接種カードの購入者は、ワクチンを受けたことがないにもかかわらず、接種済みであると当局を信じ込ませることができるのです。これは感染対策上、非常に大きな問題になります。

©Media Partisans


嬉しさのあまりアップした記録が、悪用され、知らぬ間に大きな問題を引き起こすような事態を避けるためにも、安易な気持ちでネット上に接種記録を掲載しないでください。インターネットに一度でも掲載されたものは、たとえデータを消去しても、記録はネットワーク上に残ります。ソーシャルメディアにはデータが記録されており、その記録もとにデータの盗難や悪用が起こりうることを念頭に置いて、機密データの取り扱いには常に細心の注意を払いましょう。

 

プレビュー画像: ©Media Partisans ©wikipedia/gemeinfrei