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ヘルスケア

目に負担をかけているかも|ハンディ扇風機の使い方に注意

コンパクトで持ち運びができるハンディ扇風機。屋内でも屋外でも使え、屋内では仕事をているデスク周りに置いたり、屋外では移動中にも涼が取れるとことから、近年人気が高まっています。さらに、さまざまな種類が販売され、価格も安価なのも、人気の理由の一つになっています。

ハンディ扇風機が目にもたらす影響

暑い夏、屋外での熱中症対策アイテムの一つになりつつあるハンディ扇風機。暑い時につい、顔に風を当てたくなりすが、このような使い方には注意が必要と言われています。

眼科医でドライアイ専門家である有田玲子医師は、ハンディ扇風機の風が目に与える影響を実験。その結果、風が当たることで角膜が剥き出しになり、傷つきやすくなってしまうということが判明したそうです。

眼球の保護や目に入った光を屈折させるレンズの役割を持っている角膜は、水と油からできている涙に守られています。しかし、ハンデイ扇風機のように至近距離から風が当たってしまうことで、角膜を守る涙が蒸発しやすくなり、その結果、角膜が剥き出しの状態になってしまうそうです。

角膜が傷つくと現れる症状

涙の保護がなくなり、角膜に傷がついてしまうと、目の疲れや乾燥、霞みやショボショボする、痛みなどの症状が出てくると言われています。

角膜は自身の修復機能によって再生されますが、スマホやPCなどのデジタル社会で私たちの目は、ただでさえ乾きがちで、角膜が傷つきやすい環境にさらされています。そのため、傷の修復には時間がかかってしまうこともあります。角膜についた小さな傷を放置すると角膜びらん・角膜炎・角膜感染症など深刻な目の病気につながるリスクもあります。

目を守るために気をつけたいこと

ハンディ扇風機の使い方を工夫する

目に風が当たることで、涙を蒸発させてしまうため、ハンディ扇風機を使うときは目に風は当たらないように気をつけ、顔に直接風を当てるのは避けるようにします。首元に当てる、また顔に当てたい時は目を閉じるようにしてください。また、扇風機やエアコンでも同様に、目に直接風が当たらないようにします。

目に休息の時間を設ける

ハンディ扇風機の風の他にも、夏は紫外線の影響や塩分を含んだ汗が目に入ることで、角膜が傷つきやすくなっているそうです。回復力を高めるためにも、時々目をゆっくりと閉じる、スマホの使用時間を減らすなどし、目を休める時間を取るようにします。また、ホットアイマスクなどで目を温めると、まぶたの中にあるマイボーム腺から油分が分泌されやすくなり、ドライアイの防止にも役立ちます。寝る前に目を温めれば、副交感神経が優位な状態に変わり、リラックスでき安眠につなげることもできるのでおすすめです。

ビタミンA入り目薬を選ぶ

コンタクトレンズを装着している人は特に乾燥防止に涙成分入りの専用目薬を携帯している人が多いと思います。目薬の中でも、角膜に有効とされているのはビタミンA入りの目薬です。ただ、点眼のしすぎには涙で運ばれている脂質、ムチン、たんぱくなどの保湿成分や目の栄養分などを目から洗い流してしまうので、用法容量は注意書きをしっかり読んで使用してください。

デジタル化が進み、ドライアイになりやすい現代の生活様式のため、さらに目に負担をかけないためにも、ハンディ扇風機の使い方には気をつけるようにしたいですね。また、目に違和感や不調、痛みがある時は、速やかに眼科の診察を受けるようにしてください。

有田玲子医師によるハンディ扇風機の実験については、YouTubeでもご覧いただけます。

プレビュー画像:©︎Pinterest/dig-mania.jp
出典:livedoornews