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エコフレンドリー

知らずにやっているかも…キャンプ時やBBQ時に気をつけたいこと

仕事や家事などで時間に追われ、スマホなどデジタルツールから常に入ってくる情報に溢れる毎日、そんな中でここ数年日々のストレスから離れてリラックスができるキャンプが再びじわじわ人気を集めています。また、昨年以降、蜜を避けられるとしてさらにキャンプ熱は加速。「ソロキャンプ」という言葉が2020年の流行語大賞トップ10に選ばれるほどでした。

しかし、以前も知床世界遺産センターからのお願いとして紹介したように、自然に対するマナーを心がけないと動植物の生態系を壊してしまいかねません。多くの人がキャンプを楽しむようになる一方で、今ある行為について警鐘が鳴らされています。

その行為とは、キャンプやBBQで出た洗い物を川で済ますという行為。アウトドア専門店でオンラインショップを運営しているB-THINGSは、「炎上覚悟で言います」と公式ツイッターで苦言を呈しています。

「炎上覚悟で言います。
BBQをしていて、余った焼き肉のたれや川で洗い物をする人。
自然破壊をしているという認識ありますでしょうか。
その一滴が、魚を殺しキャンプ場を閉鎖し周りに回って自分に返ってきてBBQ禁止の場所でBBQをする。もうやめよ。自然を壊す自己中な行動は。次世代にもつなげよ」

川は有機物(汚れ)が入ったとしても、微生物の力によって有機物を分解し二酸化炭素に変えて水を綺麗にするという自浄作用を持っています。しかし、たとえば醤油を大さじ1杯(15ml)、川に流したとしたら魚が住める綺麗な水に戻るために、300ℓというお風呂に例えると1.5杯分の水を必要とすると言われています。

そのため、キャンプやBBQの洗い物を川で済ませたとするとどうなるでしょうか。川の自浄能力を簡単に超えてしまい、汚染された水により魚は住めなくなってしまいます。

また、さらに川へ負担を掛けるのが洗い物時に使用される食器洗剤。普段家庭で洗い物に使用している食器洗剤は、現在の下水処理技術の向上により処理されてから川や海に戻されています。しかし、川で洗い物をする時に食器用洗剤を使用し、直接川に流してしまうと洗剤に使用されている界面活性剤は分解されず、環境汚染の影響を与えてしまうのです。

汚れた食器類や道具を綺麗にしたい、という気持ちはわかりますがキャンプ時は家と同じようにすぐ綺麗にするという事には無理があります。食器類や道具を綺麗にするのであれば、洗い物を少なくするよう心かげる事、汚れは拭き取り洗剤、古新聞や古布などで拭き取り持ち帰ってから自宅で洗うなど、その場ですぐ洗わなくていいようにする工夫が必要です。

また、キャンプ場に洗い場がある場合でも、多くが下水処理機能が十分でないことがあるため一般的な家庭用食器洗剤は使用せず、ヤシノミ洗剤や食器用のシャボン玉石けんといった、環境配慮型のものを使用する事をお勧めします。キャンプ場によっては洗剤の指定がある場合もあるので、どのタイプの洗剤が使用可能かチェックが必要です。

この川での洗い物という行為への注意喚起に対し、多くの人が賛同。自然を楽しむにはマナーを守べきという声が多数寄せられました。

また、キャンプ時だけでなく普段の暮らしの中でも、生活排水の環境への負荷を減らすため調味料はあらかじめ古新聞などで汚れを拭き取り、直接排水口へ流さないなどの工夫をすることが大切とされています。「次世代にもつなげよ」と、ツイートにもあるように、美しい自然を守り次世代に残していくためにも、マナーを忘れない事を徹底していきたいですね。

プレビュー画像:©︎Pinterest/Kenta Otsuka

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