ちえとくをフォローする

DIY

とんでもない廃墟を購入したカップルは夢をあきらめなかった!

英国では、中古不動産の購入はオークション方式が一般的。掘り出し物が手に入ることもありますが、逆に怖いのが、手を挙げたのが自分だけだったとき。

キャル・ハンターとクレア・セゲレンは、オークションでスコットランドの朽ち果てた屋敷を落札したとき、そんな背筋の凍る思いを経験しました。

計画は万全

キャルとクレアはおそらくこの失敗を生涯忘れることはないでしょう。すべては、キャルがスコットランド訛りを理解できなかったことが原因でした。

ちなみにキャルはイングランド出身の28歳、クレアはカナダ出身の26歳です。3年前、家を購入しようと考えた二人は、手持ち金が少なかったこともあり、不動産オークションで掘り出し物を手に入れようと考えました。

当初、二人はスコットランドのグラスゴーという都市の小さなアパートを買う計画でした。多少の修理は自分たちでやろうと覚悟していました。少なくとも2人には時間があり、小さなアパートなら労力も限られると考えたのです。

 

 
 
 
 
 
Sieh dir diesen Beitrag auf Instagram an
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

Ein Beitrag geteilt von Accidental Renovators – Cal and Claire (@whathavewedunoon)

ここまでの計画は万全。ただ、二人が予想だにしなかったのは、オークショニアが話す特殊なスコットランド訛りでした。

Cal Hunter und Claire Segeren haben ein falsches Haus ersteigert. In Schottland sind Auktionen sofort rechtsverbindlich.
©pexels (bearbeitet)

「なあ、この家を本当に見たのかい?」

不動産オークションでは、競売にかけられる物件は事前に公開されています。思い描いていた通りの小さなアパートが競売にかけられることを知った二人は、その物件について詳しく調べ、現地に出向いて下見までしていたのです。

準備万端すすめていたはずが、オークションの本番で予想外の事態が。クレアがカナダに帰国中だったため、一人で競売に参加してたキャルは、オークショニアの早口と訛りのある発音にまったくついていけなかったのです。そのとき、キャルは自分たちのお目当ての物件のロット番号が呼ばれたことに気がつき、入札の意思表示としてまっすぐに片手をあげました。

 

 
 
 
 
 
Sieh dir diesen Beitrag auf Instagram an
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

Ein Beitrag geteilt von Accidental Renovators – Cal and Claire (@whathavewedunoon)

唯一不思議だったのは、彼以外、誰もこの物件に入札しなかったこと。会場では静かにキャルの腕だけが伸び、ハンマーが落ちました。落札です!

シーンと静まり返った会場で、隣に座っていた人が彼に向かって「なあ、この家を本当に見たのかい?」と囁きました。

 

 
 
 
 
 
Sieh dir diesen Beitrag auf Instagram an
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

Ein Beitrag geteilt von Accidental Renovators – Cal and Claire (@whathavewedunoon)

キャルはこの落札物件を見ていませんでした。なぜなら、彼がオークションで買ったのは、グラスゴーの中心部にある居心地の良い小さなアパートではなく、車で1時間ほど離れたダヌーンにある朽ち果てたおばけ屋敷のような物件だったのです。自分がロット番号を間違えて、まったく違う物件を購入したことに気づいたとき、キャルは「神様、助けて!」と思わず天を仰ぎました。

寝室にバスタブ

築120年のこの邸宅は20年前から空き家になっていました。屋根は落ち、壁は崩壊寸前、材木は全て腐っていました。寝室には、天井から落ちる雨を受けるためにバスタブが置かれ、生い茂った庭の門に貼られた注意書きにはこう書かれていました。「危険!立ち入り禁止」

 

 
 
 
 
 
Sieh dir diesen Beitrag auf Instagram an
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

Ein Beitrag geteilt von Accidental Renovators – Cal and Claire (@whathavewedunoon)

しかし、キャルとクレアはあきらめませんでした。自分たちの運命は自分たちの手で切り開こうと、廃墟のような家のリノベーションに乗り出したのです。

 

 
 
 
 
 
Sieh dir diesen Beitrag auf Instagram an
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

Ein Beitrag geteilt von Accidental Renovators – Cal and Claire (@whathavewedunoon)

幸いなことに、キャルは父親から大工仕事を教わっていました。さらに、二人は世界中から70人以上のボランティアを受け入れました。インスタグラムでこのプロジェクトを見て、手伝いたいと志願した人々です。

なにせ、このおばけ屋敷は、床から屋根まで、電線から水道管まで、すべてをやり直さなければならなかったため、まさに猫の手も借りたい状況。「素晴らしい人たちばかりだった。彼らのおかげでリノベーションが楽しくなったよ」とキャルは語っています。

 

 
 
 
 
 
Sieh dir diesen Beitrag auf Instagram an
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

Ein Beitrag geteilt von Accidental Renovators – Cal and Claire (@whathavewedunoon)

災い転じて福となす

競売から3年経った今、キャルは「ダヌーンは特別な場所だよ。もし、うっかり間違えて家を落札するなら、これ以上の場所はないね」と自分の大失敗を笑い話にしています。

キャルの言葉からも、若い二人が今では失敗を幸運だったと感じていることが伝わってきます。クレアは、リノベーションで自分に自信が持てるようになったと言います。自分の手でこれだけのことを成し遂げられたことに誇りを感じているのです。

 

 
 
 
 
 
Sieh dir diesen Beitrag auf Instagram an
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

Ein Beitrag geteilt von Accidental Renovators – Cal and Claire (@whathavewedunoon)

3年かけた家のリノベーションは完成間近。配管工事は終わり、屋根は修理され、美しいバスルームも完成しました。

 

 
 
 
 
 
Sieh dir diesen Beitrag auf Instagram an
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

Ein Beitrag geteilt von Accidental Renovators – Cal and Claire (@whathavewedunoon)

他の部屋ももうすぐ完成です。古い邸宅ならではの品格を消さずに、居心地良く暮らせるように細部にまで気を配った仕上がりになっています。

 

 
 
 
 
 
Sieh dir diesen Beitrag auf Instagram an
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

Ein Beitrag geteilt von Accidental Renovators – Cal and Claire (@whathavewedunoon)

オークション直後の荒れ果てた別荘の様子は、こちらの動画でご覧いただけます。まさに「廃墟」という佇まい。この家を自分たちの手でリノベーションしようと決意した二人は本当に勇敢です。

「人生があなたにレモンを与えるなら、それでレモネードを作れ」というのはデール・カーネギーの名言。日本語にも「災い転じて福となす」という素敵な言葉がありますね。

たとえバカな失敗をして苦境に陥ったとしても、頭を垂れず、背筋を伸ばして楽観的でいることが大切なのです。

DIYで美しく生まれ変わった家を他にもご覧になりたいですか?それなら、こちらの記事もお楽しみください。

出典: happymag, whathavewedunoon
プレビュー画像:©instagram/whathavewedunoon