Lifehacks
赤ちゃんや子どもの睡眠問題「夜通して寝るようになるのはいつ?」
子どもがなかなか寝てくれないことは子育て中のママやパパにとって大きな悩みです。「この子はいつになったら夜通し寝てくれるんだろう?」夜中にギャン泣きする我が子の顔を見ながら、そう考えたことがある親御さんも多いはず。
ドイツの作家であり教育者でもあるスザンネ・ミエラウは、子どもの睡眠問題を克服するには、発想の転換が大切だと言います。彼女はこう尋ねます。「どうしてあなたは子どもに大人のように眠ることを期待しているのですか?」
この質問は、子どもの寝かしつけに悩む親御さんには挑発的に聞こえるかもしれません。一方で、この質問は重要なことを指摘しています。
つまり、乳幼児の睡眠は大人の睡眠とは「必要性」と「睡眠リズム」という点で異なっているのです。
まず、子どもは大人よりも多くの睡眠を必要としています。乳幼児に必要な睡眠時間は15〜18時間と言われています。そして、空腹を感じては目を覚まし、お腹がいっぱいになれば眠るという短いサイクルを繰り返します。つまり、昼夜関係なく、寝る、起きるを繰り返すのです。
言い換えると、子どもは大人のようには眠れません。夜中に頻繁に起こされる親御さんは大変ですが、子どもが夜中に起きて泣いていても、子どもが睡眠不足になることを心配する必要はありません。親がこのことを受け入れてしまえば、子どもが夜通し寝ないからと言って、がっかりすることがなくなるでしょう。このことは親子関係にも良い影響を与えます。
赤ちゃんが夜泣きなどで寝てくれないときの一番の問題は親御さんの睡眠時間が削られること。以下のような対応で乗り切りましょう。
- 日中、赤ちゃんが寝ているときに一緒に昼寝をする(家事などは後回しでOK!)
- パートナーと交代で体を休める
- 友人や親戚のサポートを受ける(子守をしてもらっている間に昼寝したり、リフレッシュに出かける)
ただ、乳幼児の睡眠パターンが大人の睡眠パターンと異なるのは当たり前のことですが、なかなか寝ない原因が他にある場合があります。身体的・心理的な原因もありますが、お子さんが入眠しやすくなる睡眠環境を整えることも大切です。
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子どもの睡眠環境を整えるためのアドバイス
- 部屋を暗くする。昼夜の生活リズムを整えるためにも、夜になったら照明を落とし、大きな音は立てないようにして睡眠の準備を始めます。これが習慣になると、赤ちゃんはストレスなく眠りにつくことができます。
- 寝る直前にゲームをしたり、興奮する遊びをしない。
- 読み聞かせなどの就寝前の儀式は大切。ただし、長期的には継続できないこと(子どもが眠りにつくまで手を握るなど)は選択しないようにしましょう。
子どもの睡眠が大人と違うということは理解しても、やはり、子育て中の親御さんにとって夜通し眠ってほしいというのは切実な願い。目安としては、生後6ヶ月頃には6時間程度なら連続して睡眠がとれるようになると言われています。ただし、睡眠リズムには個人差が大きく、早い子もいれば、遅い子もいます。「うちの子はもう大きいのに」と気にする必要はありません。遅かれ早かれお子さんは夜通し寝るようになります。
しかし、もう少し年長になったお子さんが夜中に目を覚ますようになることも少なくありません。お子さんが夜中に起きる癖がついてしまった場合は睡眠環境を整えるだけでなく、お子さんが自分でまた眠りにつくことができるように以下の対処法を試してみてください。
子どもが夜中に起きてしまう時の対処法
- その日にあった出来事や明日楽しみなことなど、話したいことは夕方の早い時間に話しておく。
- 愛着を持っているもの(ぬいぐるみ)などをベッドに置く。
- 子どもが目を覚ましたら自分で落ち着くことができるかどうか聞く。必要なもの(一口水を飲むなど)を簡潔に聞いてもいいでしょう。
上記のようなことをしても効果がない場合は、お子さんと添い寝することで落ち着くこともあるでしょう。しかし、長い目で見てお子さんとベッドを共有したくない場合は、これは緊急時だけにしておきましょう。
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ママやパパが静かにぐっすり眠れる夜はいつかまた訪れます。それまでは、親御さんが睡眠不足でイライラしたり、精神的に不安定にならないように、ご家族と協力して、意識的にゆっくり休める時間を作るようにしましょう。また、時にはお子さんを預かってもらい、マッサージやリフレッシュの時間をとって、ご自分を労ることを忘れずに。
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プレビュー画像: ©Flickr/Joe Grossberg
