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トローチの穴は何のため?理由に深く納得
喉の痛みや咳が出るときに病院から処方されるトローチ。また、最近では医薬部外品のトローチがコンビニやドラッグストアでも買えることから、喉がイガイガする、風邪からくる痰の症状が辛い時にトローチを手にする人も多いのではないでしょうか。
トローチがドーナツ型な理由
喉の痛みや炎症の元になる口腔内の細菌を殺したり、増殖を防ぐために口の中でゆっくり溶けるようになっているトローチ。丸く真ん中に穴が空いた独特の形もトローチの特徴と言えますが、あの穴に理由があることをご存じでしょうか。
実はあの穴には、ちゃんとした理由があったのです。
その理由とは…
トローチの真ん中に穴が空いているのは、万一誤嚥しても気道が完全に閉塞しないため(窒息防止)です。#理由がなさそうなのに実はちゃんと理由があること pic.twitter.com/H6AqfzfQvi
— うっちー🐍小児科医 (@ped_uwabami) July 13, 2022
うっちー小児科医さん(@ped_uwabami)によると、トローチの真ん中の穴には、万が一誤嚥をしてトローチが気道に入ってしまった場合にも、穴があることで呼吸ができ窒息を防止する役割があるとのこと。
これには、過去に誤嚥によってトローチが気管支に詰まり窒息死する事故が多発してしまったという背景があるそうです。
トローチはのどの痛みがある患部へ有効成分を浸透させるために、通常の錠剤よりも硬く作られてます。ただでさえ溶けにくいトローチが気管支に詰まったら…と思うと、穴の理由に深く頷けます。
正しいトローチのなめ方
トローチの穴の理由の他にも、トローチの正しいなめ方について意外と知らない人が多いと言われています。トローチがしっかりと効き目を発揮するためには、以下の点に気をつけるといいそうです。
・噛み砕いたりしない
トローチを噛み砕いて、すぐに飲んでしまうと、喉の痛みや殺菌のための有効成分が粘膜へ浸透せずに胃に流れてしまい、効果を発揮させることができません。トローチはゆっくりと口の中で溶かすようになめます。
・トローチを服用した後すぐに飲食をしない
トローチを服用した後、すぐに飲食してしまうと、口の中に残っているトローチの有効成分が、食事とともに胃へ流されてしまいます。そのためトローチが口の中で全部溶けてから30分くらいは、お茶を飲んだり、食事をしないようにします。
正しいトローチの使い方
— 薬剤師ユミコ@新潟漢方西山薬局 (@2480sinsin) January 8, 2022
トローチは、口の中の粘膜から成分を吸収させるものです。
ゆっくりと舐めながら溶かします。
かみ砕いたり、飲み込んだりすると効き目がダウンします。
トローチを舐め終わった後30分は成分を吸収させるために、何か食べたり・飲んだりしないでくださいね。 pic.twitter.com/Kxc72KxRKd
喉がイガイガしたり、風邪の時に何気なく利用しているトローチ。ドーナツ型に意外な役割があったとは驚きですね。
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