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根拠はないけど思い込んでいたペットにまつわる10の誤解
昭和の頃を振り返ってみれば、多くの犬は家の外で鎖で番犬の役割をしていました。でも今では家族の一員として家の中で生活するようになり、長生きできるようになりました。動物医療が発達したことも大きな要因ですが、ペットの生活スタイルの変化も長寿化の一因です。
長生きしてますます飼い主にとって大きな存在となりつつあるペット。一生を健康で幸せに暮らすために、ペットにまつわる思い込みと誤解を解いておきましょう。
1. 高齢の犬を訓練することはできない。
犬を飼い始める多くの人は、子犬を飼いたいと思うでしょう。もちろん子犬がかわいいということも理由ですが、子犬なら訓練しやすいと思い込んでいる人が多いからです。でもこれは誤解です。
犬を訓練する際に飼い主に求められるのは忍耐。とにかく忍耐強く続けていれば、犬の年齢に関係なく訓練することができます。
2. 犬の鼻が乾いているのは犬が具合が悪いから
犬の鼻の乾きと犬の健康には、関連性はほとんどありません。外気や室内の気温が高すぎる、遺伝、日に当たり過ぎたなどの理由で犬の鼻は乾いて温かくなります。
むしろ犬の歩き方や、食欲、排泄物の変化は体調不良を示すことが多いのです。発熱で鼻が乾くことはありますが、犬の体温を測りたい時は犬用の体温計を使ってあげましょう。
3. 傷口を舐めた方が治りが早い
動物が傷口を舐めるのは、唾液には傷口を消毒する成分が含まれているからです。傷口を舐めるのは本能的な行動。でも舐めすぎると、傷口が開き炎症を起こします。手術後のペットにエリザベスカラーと呼ばれる保護具をつけるのには理由があるのです。
4. 犬には毎年ワクチン接種をさせるべき
狂犬病ワクチンは毎年1回の接種が義務付けられています。犬の健康のために混合ワクチンも幼犬時に接種しなければなりませんが、毎年接種するべきではありません。最近の研究では接種後3年、最大7年有効という結論が出ており、犬の体に抗体があれば接種の必要はないのです。
ワクチン摂取ではアナフィラキシーなどの副反応が出ることもあり、できるだけ接種を減らすためにも抗体検査が推奨されています。
5. 金魚ならガラスや陶器の器で飼える
金魚の鑑賞にとどんぶりやガラスの器で飼う人もいますが、これでは数週間で死んでしまいます。金魚は大切に飼えば25年も生きると言われています。小さな飼育スペースでは、金魚が生きるエコシステムどころか十分な酸素さえいきわたりません。また、金魚は社会性のある生き物で、たった1匹で生きていると孤独からストレスを感じてしまうのです。
きちんと生育環境を整えてから飼うようにしたいものです。
6. オウムなら必ず喋る
たしかにオウムやセキセイインコ、キュウカンチョウなどの多くは周囲の音や人間の声を真似することができます。でもオウムやインコの中にも喋れない種もいます。それによく喋るとされる種でも個体差があり、1日中多様な単語を使って喋り続ける鳥もいれば、ほんの数語のボキャブラリーしか使えない鳥もいます。
7. 人間が食べられるものは動物も食べられる
たしかに、肉や茹で野菜などペットも食べられるものもあります。野菜の繊維や水分で下痢を起こしたり、栄養が偏ってしまうこともあるので、普段のドッグフードの20%を超えない少量に抑えておきましょう。
一方で、犬や猫の消化機能にダメージを与える絶対に与えてはいけないものもあります。アボカド、ぶどう、玉ねぎ、ニラ、ニンニク、ネギなどは危険です。与えるのはもちろん、誤食を避ける管理も必要です。
8. ペットフードはいつも同じ方が消化に優しい
ペットフードには必要な栄養素がすべて含まれているとはいえ、毎食同じでは嫌気が差すのは人も動物も同じ。おやつや餌の一部として野菜を与えたり、肉を与えてあげるとペットの健康に良いだけでなく、喜んで食べてくれます。食べ過ぎなければ消化に問題はありません。
同じペットフードを与え続けていると、ある種のタンパク質に対してアレルギー反応を起こすこともあるとの研究結果も出ています。
9. 猫は牛乳が好き
猫は成猫になると、ミルクに含まれる消化酵素のラクトーゼを消化できなくなります。つまりミルクを与えると消化不良を起こし下痢をします。また猫は牛乳を飲むと必要以上のカロリーを摂取してしまうので、肥満の原因にもなります。ミルクは与えてはいけません。
10. 犬と一緒に寝るなんて危険
飼い主も犬も健康だったら、一緒に寝ても問題はありません。犬と一緒に寝ると飼い主の気持ちが和らぎ、リラックスさせる効果もあることがわかっています。一緒に寝ると犬が飼い主の言うことを聞かなくなるのではないかと心配する人もいるかもしれませんが、これは誤解です。一緒に寝ても犬の行動には影響は与えません。
ペットは飼い主の癒しとなり、いつしか心の支えとなるほど大切な存在です。ペットにまつわる誤解を解いて正しい付き合い方をしてあげれば、良き相棒であり家族となった動物の健康を維持につながるはずです。
ペットは飼い主に似ると言われています。ペットのタイプであなたの性格がわかるかも?
プレビュー画像:©︎flickr/Capes Treasures, ©︎flickr/Elevated
