パン
【ドイツの伝統的なパン製法】サワードウでパンを焼く方法
サワードウで焼いたパンを食べたことがありますか?
サワードウブレッドは、ドイツで昔から家庭で作られていた天然酵母のパン。とてもシンプルで滋味深く、豊かな味わい。さらに消化しやすく、健康によいパンです。
サワードウとは?
サワードウとは、一般的なイースト菌ではなく、乳酸菌と酢酸菌、野生酵母を自然発酵させた生地です。数千年の歴史を持つこの製法には、現代の工業的パン製造法に比べて4つの利点があります。
- サワードウの健康なバクテリアが、小麦粉に含まれるグルテンを消化しやすくし、腸の善玉菌を増やす
- サワードウで焼いたパンは、より長く新鮮さを保つことができる。
- サワードウには乳酸菌や酢酸菌のほか、野生酵母も発生し、パンをふっくらと膨らませ、栄養価も高くなる。
- サワードウ独特の香りを楽しめる。
サワードウを使ったパン(サワードウブレッド)は作るのに時間はかかりますが、誰にでも作れるシンプルなパンです。

サワードウ(サワー種)の作り方:
サワードウブレッドを作るには、まずサワードウを準備します。サワードウの準備に必要なのは、水、小麦粉、時間、そして暖かさだけです。
サワードウを作るのに適した温度は24〜28℃。温度は一定であることが望ましいので、冬に湯たんぽなどの上にサワードウを置く場合は、お湯を定期的に取り替えましょう。
伝統的なサワードウはライ麦粉で作られますが、基本的にどの種類でも作ることができます。ただし、全粒粉は少し扱いが難しくなります。
サワードウを入れる容器は、蓋つきの背の高い容器(約1.5リットル)が適しています。ただし、蓋は載せるだけで密閉する必要はありません。
容器やスプーンは熱湯をかけるかアルコールで拭いて消毒しておきます。すべての作業工程で、手と道具が清潔であることを確認してください。
サワードウは熟成に5日ほどかかります。最初の数日間は、バクテリアとイーストの成熟により、泡が立ち、強い臭いがします。熟してくると、心地よいフルーティーな香りがして、色は薄茶色になります。
5日経っても不快な臭いがする場合は、残念ながら失敗の可能性が高いため、作り直しましょう。
材料:
- ライ麦粉(強力粉・全粒粉でも)600g
- ぬるま湯 600ml (約25度)
- 蓋つきの清潔な瓶または保存容器(約1.5リットル)
- かき混ぜるための清潔なスプーン
作り方:
- 粉100gを量り、100mlのぬるま湯を加えます。計るときはできるだけ正確に。
- 清潔なスプーンで生地を混ぜ、容器に入れ、蓋を載せます(蓋は完全に閉めません)。
- サワードウを熟成させるために、暖かい場所に置きます。
- 12時間後、サワードウを一度かき混ぜます。
- 24時間後、さらに粉100gとぬるま湯100mlを加えます。全体をかき混ぜて、瓶の蓋を載せます。
- この手順を次の4日間繰り返します。

種継ぎ
一度サワードウを作ると、永久に増殖させることができます。次回からは、少し残して冷蔵保存したものを種継ぎをすれば、長い準備時間を短縮することができます。
種継ぎの方法:
- サワードウの一部を冷蔵庫に保存しておきます。このサワードウの元種はスターターと呼ばれます。
- 15gのスターターを冷蔵庫から出して、50gの小麦粉、50mlの水を入れて、かき混ぜ、蓋をして暖かい場所で約12~15時間置きます。
- スターターを新鮮に保つため、パンを焼かない場合でも、1~2週間ごとにエサやり(小麦粉と水を加えること)をして、活性化させておく必要があります。

サワードウブレッドの作り方:
材料
- サワードウ 500g
- 強力粉 500g
- ぬるま湯 250 ml
- ドライイースト 5g (適量)
- 塩 小さじ1と1/2
イーストを追加する必要はありませんが、サワードウがまだ若い場合は、ドライイーストをひとつまみ加えてもいいでしょう。
作り方:
- サワードウ500gに小麦粉500g、ぬるま湯250ml、さらに塩を加えたら、優しく引き伸ばして折り畳むようにこねて、粘りのあるパン生地にします。
- ラップをして、暖かい場所で90分間生地を寝かせます。
- 次に、粉をふった台の上で、生地を丸く成形します。ガスを潰さないように優しく扱ってください。暖かい場所で60分間発酵させます。
- その間にオーブンを220℃に予熱しておきます。パンに水を塗り、クープを入れて、15分ほど焼きます。
- 今度はオーブンの温度を200℃に下げ、40分ほど焼いて完成です。

サワードウを使ったシンプルな自家製パン、滋味深い豊かな味わいに感動しますよ!ぜひお試しください。
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出典:sonachgefuehl
プレビュー画像:© flickr/Stephen Rees © flickr/Jarkko Laine
