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ヘルスケア

捨てるのはもったいない|卵のカラザは栄養たっぷり

シンプルな卵焼きや目玉焼きから、お菓子や和食に洋食まで、幅広い料理で使うことのできる卵。価格も比較的安定しており、手に入りやすいため、日々の自炊の強い味方でもあります。

そんな卵ですが、食物繊維とビタミンC以外の栄養素を全て持ち合わせていることから、完全栄養食品とも呼ばれています。

卵が持つ代表的な栄養素には、体を作るタンパク質や、悪玉コレステロールを減少させる良質な脂質があります。また、これらの脂質やタンパク質の代謝を支えるビタミンB類、骨や歯を丈夫にするビタミンD、抗酸化力で免疫力を高めるビタミンAやビタミンEといったビタミンも豊富。さらに卵は、カルシウム、鉄、亜鉛、マグネシウムといった体の生理機能を整えるミネラルも含んでいます。

このように栄養たっぷりの卵ですが、調理をするときに卵のカラザはどうしていますか?なんとなく取っているという人もいるのではないでしょうか。一見、不要なように見えるカラザですが、実は私たちの健康にとって、とても大切な栄養を持っています。普段見落とされがちな、「カラザ」についてご紹介します。

カラザの役割

カラザは、卵白に含まれる部分で、卵黄を守るために存在しています。脂質やビタミン・ミネラル豊富な卵黄は、栄養価の高さから微生物にとっても格好の栄養源。また、卵黄は痛みやすいため、卵白は卵黄を守る役割を果たしています。中でもカラザは卵黄を薄い膜で包み、卵の中で卵黄を中央に位置させ、微生物による変質を防ぐ働きをしています。

卵の中で欠かせない存在のカラザですが、栄養面でも優秀な存在。なんとなく取り除いていたという人は、せっかくの栄養素を捨てていたことになってしまいます。

では、カラザが持つ栄養素について詳しく見ていきましょう。

カラザが持つ栄養素

・免疫力を高める効果のあるシアル酸

シアル酸とは、ムチンから得られる酸性の糖で細胞と細胞の情報伝達に関わる栄養素と言われており、ウイルスや細菌などが細胞に感染することを防いで免疫力を高める働きを持っています。他にも、育毛促進効果や美肌効果といった効果を期待することができます。シアル酸は高級食材であるツバメの巣に含まれるとして有名ですが、このように卵のカラザにも含まれています。

・カルシウム、リン、鉄といったミネラル

カラザには、歯や骨を健康に保つカルシウムやリン、また貧血予防になる鉄分が含まれています。また、カルシウムには、骨粗しょう症の予防やストレスの抑制といった効果も期待できます。

・ビタミンB1、B2

ビタミンB1は、体内で糖質の代謝を助ける役割を果たしてます。ビタミンB1が不足すると、糖質をエネルギーに変換されにくくなり、疲労の原因になる可能性があるそうです。また、ビタミンB2には、体内の脂質代謝を補助する役割があり、ダイエット中にも積極的に摂っていきたい栄養素です。

このように体に嬉しい栄養素を持ち合わせるカラザですが、加熱しても成分的にあまり劣らないそうです。ただカラザは独特な食感もあるため、茶碗蒸しや卵かけご飯の時など、食感も重視するメニューの時は取り除いてもかまいません。

なんとなく「取り除くもの」と思われていることが多いカラザ。でも実際は栄誉たっぷりなので、これからは取らずに一緒に食べていきたいですね。

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プレビュー画像:©︎Pinterest/thepioneerwoman.com
出典:Twitter@bigban110, macaroni, ふるさと納税DISCOVERY