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ガーデニング

トマト・ミニトマトのよくある病気・害虫被害とその対策

トマトやミニトマトは家庭菜園で一番人気の野菜。育てやすさが魅力ですが、ときには病気や害虫の被害に遭うこともあります。せっかく植えたトマトの葉に変な模様が出たり、果実が割れてしまうと、どうしたんだろう?と心配になりますよね。

ここでは、トマトがかかりやすい病気や被害の特徴、原因、そして対策をご紹介します。

トマトの代表的な病気

1. 疫(えき)病

疫病とは?

疫病はPhytophthora infestansという糸状菌(かび)によって引き起こされ、ジャガイモからトマトに感染することが多い病気です。疫病は5月から7月頃の、湿気が高く、気温が15℃前後のときに蔓延しやすくなります。

疫病の見分け方

茎、葉、果実にシミができます。シミは最初は灰色や褐色で、次第に拡大して中央部が黒っぽくなっていきます。また、葉の裏側に白い膜ができることもあります。

対策

  • 感染した箇所を処分する
  • トマトの苗に雨があたらないようにする(例:温室や屋根付きテラスなど)
  • 日当たりの良い場所を選び、雨の後すぐに乾くようにする。
  • 互いに間隔をあけて植え、風通しをよくする。
  • ジャガイモの隣に植えない
  • 葉の上に水をかけない。
  • スギナ茶で植物を強化する。
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2. 輪紋病

輪紋病とは?

輪紋病は、Alternaria solaniという糸状菌によって引き起こされ、この菌もジャガイモからトマトに移行します。主に暖かく乾燥した気候で発生します。

輪紋病の見分け方

地際部の葉に灰褐色の斑点が発生し、その後、株の上部に移動します。茎にも斑点ができ、果実はドロドロになります。

対策

  • 間隔をあけて植える
  • ジャガイモの近くに植えない
  • 感染した葉はすぐに取り除く
  • シーズン終了後は必ず支柱を消毒する(菌は非常に長持ちします)
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3. うどんこ病

うどんこ病とは?

トマトの葉や茎に発生し、特に高温多湿の時期に発生する病気です。

うどんこ病の見分け方

うどんこ病は、葉や茎にうどんの粉をかけたような白っぽい粉状の被膜(カビ)ができることで見分けることができます。しばらくすると、葉が枯れてきて、生育が悪化します。

対策

  • 病気にかかった葉をすぐに取り除く。
  • 重曹、酢、石灰などを撒く
  • うどんこ病につよい丈夫なトマト品種を植える
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その他のトマトの病気

トマトは菌類の侵入だけでなく、養分や水の過不足などでも被害を受けることがあります。

尻ぐされ

乾燥ストレスによりカルシウムが不足すると、尻ぐされ(トマトのお尻が黒くなる現象)が発生します。ここでは、十分で均一な水やりが有効です。

葉が巻く

トマトの葉が内側に丸まるのは、窒素分の肥料のやりすぎや乾燥ストレスが原因です。給水と適量の肥料をこまめに与えることで改善します。

トマトのひび割れ

水やりにムラがあり、土壌が極度に乾燥した後に急激な降雨や水やりで大量の水を与えると、健康な株のトマトの実が裂けてしまいます。強い直射日光でも裂果することがあります。強すぎる日差しを避け、雨に当たらないようにして、水を均一に与えることが有効です。

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トマトの主な病害虫

トマトを食害する虫もいます。

ハモグリバエ

ハモグリバエの幼虫は、トマトの葉に筋状のウネウネした白線をつける害虫です。この蛇行する白い線はハモグリバエの幼虫が葉の中を食べ歩いているトンネル状の跡。白い線がついた葉はすぐに切り取って取り除きましょう。

トマトキバガ

トマトキバガの幼虫は、トマトなどナス科の葉や果実を食い荒らす害虫で、日本ではここ数十年で急速に分布を拡大しています。対策としては、フェロモントラップや、必要であれば天敵の寄生バチやカメムシを使って対策する必要があります。

トマトサビダニ

トマトの株がトマトサビダニにやられると、葉が褐変してテカテカと光沢を帯び、茎も徐々に茶色に変色します。葉の裏がテカテカしているのを発見したら、すぐに葉を取り除きましょう。トマトサビダニに対する有効な手立てはないため、被害か進んでしまったら、植物を完全に処分する必要があります。

©Getty Images

トマト栽培についてもっと知りたい方は、以下の2つの記事もご覧ください。

出典: my-beautiful-garden,  ndr

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