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Lifehacks

大雨や地震による停電後に起きる通電火災に注意

記録的に早い梅雨明けを迎えたものの、再び梅雨のような天気が戻り「戻り梅雨」とも言われています。雨天の日がここ数週間ほど続く中、激しい雨を降らせる積乱雲が多数集まった「線状降水帯」と呼ばれる現象により、各地で局地的大雨が発生し、停電や浸水といった被害が出てきます。

停電時に気をつけたい通電火災

台風や大雨によって電力インフラが被災し、地域全体に停電が発生した際、キッチンのコンロなどの火元への注意ももちろんですが、再び電気が復旧したときに向けて知っておきたい注意事項があります。それが「通電火災」というものです。

通電火災とは、地震や台風等などによる停電から電気が復旧した際に、再通電することによって、損壊や雨漏りで損傷した電気機器又は電気配線が火元となって発生する火災のことを言います。

この通電火災というものが広く知られるようになったのは、阪神・淡路大震災以降と言われており、阪神・淡路大震災の時は約6割、東日本大震災の時は過半数がこの通電火災が発生源と言われています。また、昨今の台風被害でも、停電後の通電火災が原因と見られる火災が確認されています。

通電火災を防ぐには

このように大きな火災につながる可能性がある通電火災を防ぐために、停電発生後にしておきたいのが、ブレーカーを落とすということです。電気が復旧する前にブレーカーを落としておくことで電化製品への通電を防ぎ、火災を予防することができます。

また、同時に使用していた電気機器のスイッチを切るとともに、電源プラグをコンセントから離すようにします。電気が復旧したときには、電気機器等が破損していないか、配線やコードが損傷していないか、燃えやすいものが近くにないかなど、十分に安全を確認してから、ブレーカーを元に戻し再び電気機器を使用するようにしてください。

通電火災が怖いと言われる理由に、時間差で出火をするという特徴があります。通電火災は台風や地震などで停電が発生した直後ではなく、電気が復旧したときに発生するため、万が一避難などして家を空けていた際は、火災発生に気が付くことができず、あっという間に大きな火災になってしまう恐れがあるのです。

梅雨の終わりのような大雨に加え、これから迎える台風シーズン。停電が起きた際は、避難によって自宅を後にする、自宅に留まる、どちらの場合にも万が一に備えブレーカーを落とすようにしておくと安心ですね。また、夏時期の停電時はエアコンなどが使えなくなるため熱中症のリスクも高まりますので、体調にも十分にお気をつけください。

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プレビュー画像:©︎Pinterest/nohmiso.com
出典:柏市, 七飯町